布団の入れ替えを考えた時に、冬、秋と春の端境期、夏と3シーズンにすればよいとしていました。しかし各シーズンの上旬と中旬と下旬では気温が大きく異なっています。
3シーズンをさらに細分化できる目安はないものかと調べると、暦には気温変化に連動した二十四節気(にじゅうしせっき)があり、寝具の入れ替えにする目安に使えます。
冬、秋と春の端境期、夏と3シーズンですが、実際には端境期は秋と春の2回なので4シーズンです。端境期には合い布団等を使うことでかなり快適に睡眠できるのです。
しかし、どうも寝苦しさを感じる期間があります。春の端境期の終わりから夏の寝具の始まりの頃などに寝苦しさを感じます。
気温変化に応じた布団の入れ替えに適した指標に、二十四節気を利用するとどうなるか?1年を24シーズンに分けると気温変化帯の幅も小さくなります。
二十四節気とは、1年を夏至と冬至で二つに分けて、さらに春分と秋分で4分割します。そして4分割の中間に立春、立夏、立秋、立冬を入れて八節としています。
さらに各節を3等分することで8×3で24分割するので1節は約15日になります。
例えば立夏(5月6日頃)と夏至(6月21日頃)の間には小満・芒種があり、夏至と立秋(8月7日頃)の間には小暑・大暑があります。
この期間は夏の前と後の2回あり、エアコンが必要ない気温から使用し始めるまでと使用しなくなる微妙な気温の時です。
二十四節気でいうなら、芒種から大暑と秋分から立冬あたりです。
エアコンを運転させるかどうか?睡眠時少しだけ運転する時期も含めて、この季節はお勧めする布団に悩みます。
端境期は羽毛合い掛け布団をお勧めしていましたが、端境期の後半になると暑く感じるようになります。しかし夏用のタオルケットに交換するほどの温度ではありません。
このような時に二十四節気の区切りは役に立ちます。芒種・夏至・小暑・大暑の区切りで、羽毛合い掛け布団から肌布団の真綿とか薄い羊毛かけ布団さらに麻かけ布団などに、替えていくことで快適にお休みいただけます。
掛け布団だけでなく敷きパッド、パジャマも通気・吸湿・放熱性に優れた素材りものに替えていく必要があります。
交換の目安となるのが、温度なので布団を剥ぐとか寝汗をかくなどのサインです。
布団の交換の時期は、気温の変化により決まります。日本列島は北海道から沖縄まで南北に長く一定の時期に布団を交換することはできません。しかし各々の地域において二十四節気は目安にすることができます。
二十四節気が農作物の種まきとか植え付けなどに利用されていることからも、温度変化と深い関係があることが理由がわかります。
土用の丑の日に近い大暑・立夏・処暑は体力的にバテ気味であり充実した睡眠をとる必要があります。この時期はエアコンによる寒さ対策も考慮する必要があります。
寝具においても温度変化が交換の目安となっています。布団学では冬季、端境期、夏用の3シーズンに分けて布団をお勧めしてきましたが、二十四節気を指標にして快適な睡眠ができる寝具をさらに細分化することにいたします。
二十四節気を指標とすると言っても15日ごとに寝具を入れ替えるわけではありません。入れ替えのタイミングとしての目安に二十四節気を利用するわけです。
快適な睡眠がとれるように、掛け布団とか敷布団だけでなくパジャマとかカバーの素材なども選びながら、1年に12回ぐらい寝具をこまめに入れ替えてはいかがでしょうか。きっと良い目覚めができます!